FICTIONS >> チョコレートカスタマイズ >> 3.シュガービジネス I インディアスの破壊についての簡潔な報告
全般的に、フィクションです
最新更新日時: 2011年12月31日 18時06分
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1.まず はじめに 死体のやまがあった | |
まず はじめに 死体のやまがあった 大航海時代の もっともはじめ アメリカ行きの船にのったものは もちろん 王侯貴族 なんかではない スペインからメソアメリカまで その距離約一万キロ 船で行けばおよそ90日 その距離と危険性は 当時の人にとってみれば 月への旅行へ 匹敵するだろう 考えてみてもらいたい そんな土地へ みずしらずの土地へ陸地からほっぽり出されて なにものが、いるかもわからない 生きて帰れるほしょうもない 土地へ ふつうどこのだれが行きたいと 思うだろうか? |
2.アメリカ船にもっとも最初にのったひとびと | |
アメリカ船にもっとも最初にのったひとびと それは 志も持たず 危険を顧みない 体だけが大人になってしまったような罪人まがい あるいは罪人で 自分の価値の無い人生を リセットしたくてうずうずしている 利己的な 恥ずかしい人間たちであったのは想像に難くない |
3.黄金の地へたどりつくのは、らくだが針の穴を通るよりかは易しいだろう | |
もし私が大正堂の出したテレビゲーム ワールドエンドクエストのプレイヤーの一人なら こう考える 「黄金の地へたどりつくのは、らくだが針の穴を通るよりかは易しいだろう しかし こんな成功する確率も低い 金をくうだけのばくちうちのような仕事は人間のクズとか 周囲のにんげんにとっては 価値がなく死んでもかまわないと思われているものや いざとなれば人殺しをへいきでするようなどきょうはある悪党 ねじまがったまむしの根性をもつもの忠誠度が低く 体だけ丈夫ならそれでいいといった それでなにより 賃金が とても安い 精子のような人間にやらせる そんな人間のクズどもを なるたけ 数多く 送り込む事だ (忠誠心が高く 聡明なものは本国のまもりにひつようふかけつだからだ!)」 |
4.コロンブスの航海から、しようのない人材が集まるという | |
コロンブスの航海から、しようのない人材が集まるということはあったのだった そもそも「船乗り」という職業が、重労働かつ、家を持たず おおよそ人間に考えられるしょくぎょうのなかで最低だ とおもわれていた時代 船で住むとは 小指ほどの岡のうえに立つゆうふくな者以外にとっては 監獄に いることと 変わり がない もちろんふつう彼らに 家族なんか いないのだ 愛を語る相手などいない のだ |
5.愛も希望も保証も無 い人生をリセットしたくて | |
こんな 愛も希望も保証も無 い人生をリセットしたくて すこしでも 風通しよくしたくて 男たちは仕事にかりだされ 船に乗るのちに 黄金と砂糖の地となる メソアメリカには はじめこのような人材がおおく 流入したのであった |
6.1492年 アメリカ大陸を発見した コロンブスその コロンブスに同行した人の中で ペドロ・カサスというじんぶつがいた | |
1492年 アメリカ大陸を発見した コロンブスその コロンブスに同行した人の中で ペドロ・カサスというじんぶつがいた のちに「五人目の宗教改革者(Fifth Religious Reformer)」として知られるラス・カサスの父である |
7.ペドロカサスは探検家として、また一人のカソリック宗教者として 比較的正しいおこないをし | |
コロンブスや他の探検家に同行した 多くのごろつきども けれど そのなかで ペドロカサスは探検家として、また一人のカソリック宗教者として 比較的正しいおこないをし 息子であるラスカサスに ただいな影響をあたえた 人物であった のちにインディアスたちに「おとうさん」と慕われるラスカサスの礎を築いたのは ペドロがそのときエスパニョーラから持ち帰ったインディアスの奴隷 だった かもしれない |
8.ペドロカサスとコロンブスの話をもとにラスカサスは コロンブスの航海記をまとめた。 | |
ペドロカサスとコロンブスの話をもとに ラスカサスは コロンブスの航海記をまとめた。 今日その頃の歴史を知る事ができるのはラスカサスのおかげだ そして、そのラスカサスが書いた書物のなかで コロンブスの航海記以外に知られた書物がある それは 「インディアス史」ならびに「インディアスの破壊についての簡潔な報告」 である |
9.300万人マイナス200人の惨殺 | |
その本によれば 「(カサスが)はじめてエスパニョーラ島(今のハイチとドミニカ共和国)に上陸したときには300万人いたインディオは、この本を書いている今200人ほどしかいない」ということだそうだ 300万人マイナス200人の惨殺 もしエスパニョーラが百人の村だとすると、生きの残ったひとは ひとりもいない |
10.恐らく百人いた村には きつぶしたふんどしが 一枚 おち ているだけだろう | |
恐らく百人いた村には きつぶしたふんどしが 一枚 おち ているだけだろう カサスにずばぬけて教養がなく 数字に弱いかあるいは故意に おおげさに書こうとする気持ちがあって はたまた 気がちがったのでないなら カソリックであるカサスのこの数字は ほんとうのことだろう |
11.紛争の40年のあいだに スペイン人によって、少なくとも1200万人のアメリカ人(インディアス)が ころされた | |
カサスは、この戦争と呼べない紛争の40年のあいだに スペイン人によって、少なくとも1200万人のアメリカ人(インディアス)が ころされただろうと 言っている 東京の人口が1200万人だから 東京だったら全員死んでる 東京ドームの動員なら300個分の分量だ 原爆なら百発分 |
12.人口の90%は滅ぼされただろうと書いている | |
異なる本でもいわゆるインディアスと呼ばれた人々の(そうそう、彼らはインド人と間違えられて、その名がついたのだが)人口の90%は滅ぼされただろうと書いている 10人の村だと、 その数ひとりぼっち言葉も無いそれが惨殺によるものだけでなく ヨーロッパから持ち込まれた疫病にも原因があったとしても最下 層のスペイン人がインディアスにしたことは疫病よりも たちが悪かったと 言っても良いだろうスペイン人がインディアスに行っ たとされる残虐行為の症例は枚挙に いとまがない |
13.同じく私は多くの家や村が焼き払われているのも目にしたが、その数が非常に多くて正確 には言えないぐらいである | |
ためしに ラスカサスの「インディアスの破壊についての簡潔な報告」 のどのページでもいいから開いてみればいい そこには つねに非道な行為が書かれている「私は数えるのも面倒な ほど多くの場所でスペイン人たちが手当たり次第にただ気まぐれからインディオた ちの男や女のてと鼻と耳をそぎ落としているのを目の前で見た。また、私 はスペイン人たちが数匹の犬をけしかけてインディオたちをずたずたにさせようとし ているのを見たし、実際に大勢のインディオが犬に苦しめられているのも目撃した。同じく私は多くの家や村が焼き払われているのも目にしたが、その数が非常に多くて正確 には言えないぐらいである。またスペイン人たちが乳飲み子たちの腕をつかんで力一杯とおく へ投げ」 読んでい るとけつのあなが 音をたててとじていくのが 自分でわかるだろう |
14.まさに死に至る病 にインディアスはかかった | |
まさに死に至る病 にインディアスはかかった それは 絶望だ 対するスペイン人が とりつかれたものとは 何だったのか 「歴史は今でも 事実をふくめて 動揺しているけれど人間は その歴史に へその緒つけて 生まれるのだ。。。。。。。」 |