音楽の流刑地 >> 過去ログ >> 高橋悠之輔演奏会関連 >> ギーサウンドトラック 曲 Y.Takahashi
最新更新日時: 2011年01月25日 04時52分
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ト長調で作曲されたこの変奏曲は、古来より用いられた次の定旋律に基づいている。同じ定旋律による変奏曲はヘンデルやパーセルをはじめ多くの作曲家によって作られた。 GoldbergVariationsBassLine.gif 楽曲の構成 [編集] 主題となるアリアを最初と最後に配置し、30の変奏が展開されており、中でも注目されるのは3曲ごとに配された9つのカノンである。同度から9度までの9つの音程による各カノンを同じ定旋律上で作り上げた技術はまさに名人芸といえる。このカノンを区切りとして、変奏は3つずつのゆるやかなグループを成している。最終変奏のみ、カノンではなくクオドリベットが置かれている。また、第16変奏はとくに「序曲」と付され、全体が前半15変奏と後半15変奏に対比されていることもわかる。以下、明記されていない変奏は主題と同じくト長調である。 アリア 3/4拍子 ト長調。出典はアンナ・マクダレーナ・バッハ曲集のフランス風サラバンドである。ただし旋律を用いた変奏ではなくバス声部と和声進行を用いた変奏であり、結果として統一感とバリエーションの豊かさが同居する作品となっている。 第1変奏 3/4拍子 第2変奏 2/4拍子 第3変奏 12/8拍子 1度のカノン 第4変奏 3/8拍子 第5変奏 3/4拍子 第6変奏 3/8拍子 2度のカノン 第7変奏 6/6拍子 シチリアーノ 第8変奏 3/4拍子 第9変奏 4/4拍子 3度のカノン 第10変奏 2/2拍子 フゲッタ 第11変奏 12/16拍子 第12変奏 3/4拍子 4度の反行カノン 第13変奏 3/4拍子 第14変奏 3/4拍子 第15変奏 2/4拍子 ト短調 5度の反行カノン 第16変奏 2/2拍子 - 3/8拍子 序曲 前半部がゆったりした付点リズム、後半部で速度を増すフランス風序曲の形式で書かれている。 第17変奏 3/4拍子 第18変奏 2/2拍子 6度のカノン 第19変奏 3/8拍子 第20変奏 3/4拍子 第21変奏 4/4拍子 ト短調 7度のカノン 第22変奏 Alla Breve(2/2拍子) 第23変奏 3/4拍子 第24変奏 9/8拍子 8度のカノン 第25変奏 3/4拍子 ト短調 第26変奏 3/4(18/16)拍子(右手が18/16拍子、左手が3/4拍子という特殊な書法である) 第27変奏 6/8拍子 9度のカノン(唯一、自由声部のない純粋な2声カノン) 第28変奏 3/4拍子 第29変奏 3/4拍子 第30変奏 4/4拍子 クオドリベット。quod libet(ラテン語で「好きなように」を意味する)は、宴会などで行う、複数人がそれぞれちがう歌を同時に歌う遊びであった。バッハは当時の流行歌二つを組み合わせつつ主題とも重ね合わせて終曲としている。使われたのは、"Ich bin solang nicht bei dir g'west, ruck her, ruck her"(「長いこと御無沙汰だ、さあおいで、おいで」)と"Kraut und Rüben haben mich vertrieben, hätt mein' Mutter Fleisch gekocht, wär ich länger blieben"(「キャベツとカブが俺を追い出した、母さんが肉を料理すれば出て行かずにすんだのに」である。 アリア 3/4拍子 ダ・カーポで、初めのアリアが再現されて全曲を締めくくる。 (ゴルトベルク変奏曲 - Wikipedia) |