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最新更新日時: 2017年09月30日 13時06分
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キャンベルと英雄神話 |
キャンベルと英雄神話 無意識という概念を取り入れた神話学は、19世紀のように文化や言語といった形而下としての神話より、人間の思考やその精神的な存在の在り方といった、精神世界に視点を移していくことになります。多分にオカルト的な傾向を含み、形而上的な側面を強く現すことになるのです。その傾向が最も強く現れている神話学者はジョセフ・キャンベルでしょう。彼はアメリカ人で、アメリカンドリームの洗礼を受けて育ちました。そのためか、彼の理論や学説は理想主義的な部分が見て取れます。エリアーデと対照的に、キャンベルは英雄神話こそが神話であるとするのです。しかし、エリアーデとキャンベルが取り上げる神話には共通するものが多く見られます。それは、エリアーデが神話の始まりに注目するとしたら、キャンベルは主人公に注目するといった、視点の相違に過ぎないからなのです。彼の著書『千の顔を持つ英雄』で神話とは真実を覆い隠す仮面であると述べてます。そして精神分析の手法を用いることにより、その真実を明らかにできるとも。キャンベルによれば英雄とは普遍的規範を掴み取ることに成功した人物ということができるのです。この普遍的な規範という点でレヴィ・ストロースの神話の普遍性との共通性を指摘することもできかもしれません。この普遍性の探求は当時の人々にとって関心の高い存在でした。だからこそ、宗教的な側面を持っている神話学を唱えた、キャンベルは神話学者の中で最も人気が高いのです。理想主義者であったキャンベルは、自らの学説の中にも願望や希望を惜しげもなく取り入れています。しかし、彼の認知度や語り手としての技量とは別に、その学説は非常に曖昧さが残るものです。エンターテイナーとして人を楽しませることには長けていたのかもしれませんが、他の神話学者と比較すると現在の研究に値する度合いとしては首を傾げざるを得ないものが少なからず存在します。 >>(神話学の歴史) |
キャンベルとルーカス |
「ビル」 映画では、師匠と弟子の関係もテーマにしている。 あなたが若い時には、師はいましたか? 経験だけが映画に生かされているのですか? 「ルーカス」 最初の師は父親だ。 能力のある人といると、自分が高まっていく。 F・コッポラ監督も師であり、脚本の書き方や俳優との関わり方を教わった。 カメラマンに編集者など、技術的なこともこなした。 最後の師は、ジョセフ・キャンベルだ。 多くの面白い質問をしてきて、いろいろやらせてくれた。 宇宙やミステリーの話も、とても面白かった。 楽しい生活だったが、彼とは対等に接したかった。 >>(スター・ウォーズの神話学 前編) |