名画の経済学―美術市場を支配する経済原理 | |
ワーズワースは「リリカルバラード」を発表した後、一躍有名人になり、彼の家は観光客のメッカになった。そこで彼は、押し寄せる観光客に飲み物を出した。もちろんカネを取って、である。彼は知らず知らずのうちに、詩とお茶が経済学で言う「補完財」であり、一方の需要が増えれば、もう一方の財の需要もふえることを知ったのだ。だからといって、彼が自分の詩を(あるいはお茶を)おとしめたことになるだろうか。現在彼の詩を読む人々は、彼の詩とお茶の関係は知らないであろうし、知っていても、詩とは関係なく面白がるだけだろう」 |
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