FICTIONS >> 桐壺 1.出会いから別れまで >>

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最新更新日時: 2011年12月31日 18時06分
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9.むねはふさがり、眠れぬ夜をすごした。
むねはふさがり、眠れぬ夜をすごした。いぶせさを吐露したところで、遣いのやつが変な頃にきて

夜過ぎにお亡くなりになりました

と泣いて言われ、何も知らず、ただ部屋にこもった。
あいつのガキにもなにかしてやりたいが、こんなときにそばに置く人もおるまいとて、まかでさすことにした。何が起こったのかなんてよく分かっちゃいない、どいつもこいつも泣きくれていて、俺もただ泣いてて、あやしいもんだとガキは見ている。別れってのは、たいてい悲しいものだが、あいつとの別れのあわれさとなると、もう、云う言葉もない。
作成: 2011年01月16日 16時59分 / 更新: 2011年01月30日 10時56分

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