8.手車の許可は出したが、まだハビタス番をさせる気は | |
手車の許可は出したが、まだハビタス番をさせる気は俺は満々で、あいつを外へやるなんてのはもってのほかだった *限りあるこのいろいろのみちを、ひとすじで乗り越えて行こうっていったのを、忘れて、このままいっちまうなんてことはないよな? と云ってはみるが、女の方もいみじくと看て かぎりとて、わかるるみちの、かなしきに、いかまほしきは、いのちなりけり です。ほんとうに、こんな事なら、と息も絶え絶え、まだ話したいことはありそうだが、くるしげたゆげな表情をみるにつれ、ならいっそ最後ならこれを見届けるのもとおもったのだが、 今日からいのりなど、さるべき方々が承っておりまして、それが今夜で なんて急かす野郎もあって、わりない心地がしたが、そのままいきやがらせた。 |
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