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最新更新日時: 2017年09月30日 13時06分
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もうこれは、泣こうが喚こうが、(人)文学研究がいかに大切か力説しようが、社会が必要としていないのだから仕方がない。 久米正雄の「純文学余技説」が示すように、純文学や文学研究は、今後は、ほかに仕事を持つ人の趣味、余技としてしか存在しえなくなるだろう。 | |
大学を離れて一年ほどたって、子母沢寛の『勝海舟』を読んでいたら、もはや大学は、幕末の幕府のようなものだ、と気づいた。 ペリー来航から十五年で幕府は瓦解し、それどころか武士の特権すらなくなっていく。 今や、大学の人文系学部とか、人文系の学者などというのは、この幕府とか武士のようなもので、おそらく五年から十年たてば、まず弱小私立や地方国立大あたりから、文学部がメディア学部に名前を変えるなどという弥縫策ではなくて、本当に大学は倒産し、残ったところでも、もう文学研究の人など要りません、ということになり、文学研究の本など出なくなるだろう。(略) もうこれは、泣こうが喚こうが、(人)文学研究がいかに大切か力説しようが、社会が必要としていないのだから仕方がない。 久米正雄の「純文学余技説」が示すように、純文学や文学研究は、今後は、ほかに仕事を持つ人の趣味、余技としてしか存在しえなくなるだろう。 (「あとがき」より) |
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