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最新更新日時: 2017年09月30日 13時06分
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造語です
『マチウ書試論』(1954年)マチウ書とは吉本の造語でマタイ福音書のことをさす。吉本は新約聖書を読み込んでキリスト教の本質がいかに形作られていったかに注目し、新約聖書のなかでもマチウ書に注目する。 *吉本が考えるキリスト教の本質→ 抑圧されている者のための宗教 絶望の宗教 【疑問点】 吉本が考えるキリスト教の本質について、彼はどこからこの二つの結論を導き出したのか? そして「絶望の宗教」とはいかなることか? 「絶望」と「宗教」はどう結びつくのか? 【岩本のコメント】 この吉本の「マチウ書試論」は、前に述べた福田恆存の「一匹と九十九匹と」の影響を色濃く受けています。それを念頭に置くと、松本さんの質問に答えるには、福田の「一匹と九十九匹と」という補助線を引く必要があります。もう一度福田の論文を読んでいただくと分かると思いますが、簡単に述べると、「弱者の劣等感」と言うことです。つまり、自分たちをいかに正当化するか、という理論付けの役割を果たしたということです。吉本のふたつの結論も、「絶望の宗教」ということもそこから出たものだと言えるでしょう。
>>(京都精華大学 人文学部 Web授業公開:岩本真一の「日本文学論 II」)
作成: 2009年11月17日 10時46分 / 更新: 2011年01月09日 10時01分

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