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最新更新日時: 2009年06月30日 16時21分
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. アロー型PERTとフロー型PERT
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さて、これまでアロー型のPERT図にて説明してきましたがパソコンの多くのソフトではフロー型のPERT図を採用しています。
フロー型のPERT図は、フローダイヤグラムとかプレシーデンス型、サークルノーテイションとも呼ばれます。
ではフロー型のPERT図はアロー型とどう違うのか、前図のアロー型と同じ計画をフロー型で見てみましょう。
一見すると、あまりアロー型と変わらないようですが、表現方法は全く異なります。
まず、フロー型では、アクティビティ(タスク)自体を記号(丸印や箱型)で表わし、その記号の中にアクティビティ名が書込まれます。(さらにその中に所要日数や開始予定日を書込む場合もあります)
アロー型では矢印自体がアクティビティを表わしていましたが、フロー型では、矢印は他の作業との順序関係を表わしているだけで、時間的な意味を持ちません。ですから、ダミーという考え方もありません。このように作業を矢印ではなく記号で表現することで作業間の関係が判りやすくなっています。
PERTの概念を掴むのにはアロー型の方が理解しやすいのですが、アクティビティが矢印では直観的に判断しにくく、PERT図を再構築しにくい(組み立てなおしにくい)というデメリットがあります。
特にコンピュータでPERT図を作成するメリットは、関連の仕方を自由に変更したり、アクティビティの所要日数を変更した時に、日付などの再計算を自動的に行ってくれたりするところにあります。また、コンピュータがノード番号さえ管理してくれれば、人間がノードを考慮に入れながら組み立てる必要も無くなります。
そこで、いったん設定したアクティビティ間の順序を変更する際に、アクティビティ記号をアイコン化し、マウスを使って自由に配置したり、作業間の関連を表わすリンク線で結んだりするのにはフロー型のPERT図が適しているわけです。
PERTが日本に紹介された当初はアロー型がほとんどでしたが、適応できる業種が増えて、パソコンで処理できるようになった現在、フロー型が一般的になっています。
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